NTTドコモが、
国内初の米グーグルOS
「アンドロイド」を搭載した携帯電話端末、
グーグルフォンを発売しました。
ドコモはネット検索世界最大手のグーグルの技術を取り込み、
同じくアメリカのアップルのスマートフォンで人気を呼んでいる
ソフトバンクモバイルを追撃します。
HT−03Aはグーグルの地図検索サービス
「ストリートビュー」やメール、動画投稿サイトなどをワンタッチで利用できるのが特長です。
液晶表面をさわって操作する
3.2インチの大型タッチパネルを採用。
同社が得意とするネットの検索や地図、動画サービスがボタン一つで利用できます。
「アンドロイド・マーケット」と呼ばれるグーグルのサイトで、ゲームや表計算など約5000のアプリケーションソフトを購入できます。
そして、ドコモがグーグルフォンを導入した最大の理由は、
アンドロイドOSが無償で公開され、
全世界の端末やソフトメーカーが自由に開発に使うことができる点です。
ドコモはこれまで、自社が検査・承認したソフトだけをドコモのソフト販売サイト
「iモード」上で提供し、
開発コードなども契約なしでは公開しませんでした。
これに対して、アンドロイドは、
だれでも自由にソフトを開発・販売できるため、
ソフトの開発ペースが速まり、
本数も増大すると期待されています。
国内の08年度のスマートフォン販売台数は携帯全体の5%。
普通の携帯に搭載されている電子マネーの決済機能や携帯向けデジタル放送
「ワンセグ」の受信機能がなく、
携帯メールも使えないことから、
利用者層は主にビジネス目的やネット利用頻度の高い人に限られていました。
しかし、ソフトバンクモバイルが昨年7月、
アイフォーンを国内に初投入して販売が伸び始めました。
携帯大手3社は昨夏以降、
スマートフォン計9種を投入。
割引制度を導入して端末価格を抑えるなどして購入を促しています。
端末販売台数が落ち込む中、
話題性の高いグーグルフォンの投入は、
アイフォーンで先行するソフトバンクに対抗する有効な武器になりそうです。
NTTドコモが国内初「アンドロイド」を搭載した携帯電話端末を発売
香港に「ダンディハウス」が海外初出店
エステサロンを運営する
シェイプアップハウスが、
香港のセントラルに男性向けエステ
「ダンディハウス」を海外初出店します。
現在、香港をはじめとする中国では、
スパやマッサージなど美容に対する関心が高まっています。
同社は5月、女性向けエステ
「ミスパリ・ダイエットセンター」
を同じくセントラルに開業。
年内にはマカオにも進出予定していて、
アジアへの出店をすすめています。
ダンディハウスでは、
美顔コース(300HKドル〜1,460HKドル、
約3,700円〜1万8,000円)、
痩身コース(300HKドル〜1,840HKドル)、
脱毛コース(520HKドル〜)、
全身美容(2,300HKドル)
などを用意しています。
日本と同じ価格設定で、技術も日本と同水準にするなど、
徹底的に日本式にこだわっているのが特徴です。
ダンディハウスは現在、日本で58店舗を展開していて、
セントラル店は海外1号店になりまうす。
同社では、
「今後は中国本土での展開も視野に入れている。
香港進出はその足がかりにする意味合いもある」
と説明していて、
上海や北京などでの出店を検討中だとか。
技術者も日本から派遣する。
また現地採用の技術者に対しては、
日本で約1カ月の研修を実施し、技術力を高めます。
ターゲット層は香港のすべての男性で、
国籍は問わない。
先にセントラルにオープンした女性向けエステ、
ミスパリ・ダイエットセンターでは、
飛び込みのお客様が絶えないほどだとか。
現地には日本での研修を修了したアジア人スタッフが配属され、
日本人スタッフも派遣されています。
開業約3カ月で顧客の約8割が
香港人女性でした。
同社では、
「ダンディハウスでは日本人や欧米人の比率がもう少し高くなるのでは」と予想しています。
ダンディハウスの店舗面積は、
ミスパリの約1.5倍。
内装段階から同社が手がけ、日本の空間を演出しています。
・マカオにスパ出店
同社ではマカオにも進出する予定です。
マカオの新口岸エリアに建設中の複合リゾート施設
「凱旋門(ラルク・マカオ)」に、年内にもスパをオープンする計画です。
日本式のリラクゼーション施設になるといい、
タイ式、インドネシアのバリ式が人気のスパ市場に、
日本の雰囲気を持ち込みます。
正式発表は今秋を予定しています。
ラルク・マカオは、ウィン・マカオやスターワールドが隣接するエリアにあり、9月に部分開業を予定。
住宅、ホテル、カジノなどが入居する複合施設となります。
香港出店で、
経済回復の著しい、
中国本土市場への足がかりとなりそうです。
フィリピンの資源を狙った投資が加速
フィリピンの資源を狙った投資が加速してきています。
豪メデューサ・マイニングは
ミンダナオ地方での金鉱開発に本腰を入れ、
地元実業家ルシオ・タン氏が経営する
マクロアジアは来年初めにもパラワン島でのニッケル試掘作業を完了するなど、
資源投資が活発化してきています。
鉱業以外では、バイオ燃料の開発なども計画されています。
豪メデューサ・マイニングはこのほど、
新たに1,000万米ドルを追加投資し、
フィルサガ・マイニングと提携して
ミンダナオ地方アグサンデルスール州にある
コーオー金鉱
(2,539ヘクタール)の採掘事業を拡大すると発表しました。
豪証券取引所(ASX)への報告書によると、
フィルサガは昨年9月から同鉱地下部分の再開発を始めています。
今年1〜3月には1万2,716オンスの金を生産しました。
産出目標は現時点で通年4万5,000オンスですが、
来年3月までには10万オンスの採掘態勢構築を目指します。
金の精錬ではカーボン・イン・パルプ法を採用。
1日500トンの金鉱を処理できるそうです。
同鉱の推定埋蔵量は前回調査時から15%増の138万オンス。
金の含有量も、
当初の予測より60%多い
1トン当たり10.8グラムと推定されています。
メデューサのジオフェリー・デービス社長は、
「150万オンスの埋蔵が確認できる公算が大きい」
と予測しています。
実業家ルシオ・タン氏が運営する
マクロアジアは、
来年初めに現在進めているパラワン州ニッケル鉱山の試掘作業を完了すると、
鉱山地学局(MGB)に報告しました。
対象鉱区は同州ブルックスポイント鉱区の
インファンタ区画
(1,114ヘクタール)です。
年内に1億8,000万ペソを投入し、
試掘を加速する考えです。
昨年9月時点で確認したニッケル鉱埋蔵量は9,243万4,000トンでした。
マクロアジアは2007年、
同鉱の採掘を投資委員会(BOI)に申請。
7億3,793万ペソを投じると報告した。
うち約3億6,501万ペソは銀行からの融資で賄い、
加工プラントの建設に充当するとしていました。
アメリカの
ビズミンデッド・コンセプツはこのほど、
西部ビサヤ地域開発協議会にバイオ燃料プラントの設置計画を提出しました。
マリオ・サンファン最高執行責任者(COO)兼最高財務責任者(CFO)によると、
投資額は5,500万米ドル。
燃料に必要なココナツやヤトロファなどを調達するため、
11万ヘクタールの農地を確保し、
年2,000万ガロン規模のバイオ燃料を生産する計画です。
製品は国内外に出荷し、
年商2億5,000万米ドル以上を目指しています。
サンファン氏は西部ビサヤでのプラント建設について、
「バイオ燃料の生産に必要な植物が豊富な点に着目した」
と説明しています。
鉱業投資の拡大を後押ししているのは、
金、ニッケルの市況価格上昇などの理由です。
政府は今年の鉱業投資目標額を
前年の5億7,700万米ドルから
8.8%増の
6億2,800万米ドルと予想しています。
市場調査会社などは政府の目標を
「高すぎる」と指摘していますが、
MGBのラモス局長は相次ぐ事業の具体化などを理由に、
「目標達成は可能」とみているようです。
海外企業の資源へ向けた大型投資が目立っているようです。
過去最大の「日の丸油田」イラクと大詰めの協議
イラクのシャハリスタニ石油相、
アーラジ国家投資委員会委員長ら
大型ミッションが
10日にも来日し、
石油元売り最大手、
新日本石油など日本企業3社による
イラク南部のナシリア油田の
権益獲得で大詰めの協議に入ることがわかりました。
日本の自主開発油田には、
石油開発会社のアラビア石油が1957年に権益を獲得した
ペルシャ湾のカフジ油田(日量30万バレル)がありますが、
ナシリア油田の産出量は、
日本の1日の消費量の10%超に相当する
日量60万バレルの生産が見込まれていて、
獲得すれば過去最大の日の丸油田となります。
新日石は国際石油開発帝石、
エンジニアリング大手の日揮と企業連合を組み、
ナシリア油田の一部鉱区で油田開発を20年の長期で請け負う権益取得で交渉を進めています。
イラクは、6月末から油田と天然ガス田の計8カ所の開発事業を
40年ぶりに外資に開放する
第1次国際入札を実施しています。
国際石油資本の英BPと中国の国有石油大手、
中国石油天然ガス集団の企業連合が落札しましたが、
日本勢は再入札でも金額などの条件が折り合いませんでした。
今後の焦点は、年内にも予定される新たな16の石油ガス田鉱区が対象となる第2次入札と、
これと別枠で交渉するナシリア油田です。
ナシリア油田を本命視している新日石は、
既存油田の増産プロジェクトの1次入札に応札しなかったほどで、
2次入札も見送る公算が大きいようです。
新日石の渡文明会長は、
「そう遠くないうちに結論が出る。
手応えはある」
と自信を見せています。
当初、スペイン資源開発会社を含む3連合の争奪戦でしたが、
現在はイタリアの炭化水素公社(ENI)との一騎打ちの様相が強まっています。
5月まで日本が優勢とされたものの、
イタリア勢がインフラ整備を新たな条件に加えるなど巻き返しを図り、
予断を許さない状況です。
日本勢の強みは、製油や発電所といったインフラ整備と
国際協力銀行(JBIC)を含めた資金調達力です。
戦後復興を急ぐイラクにとって
政府開発援助(ODA)をはじめ
「国の総合力」で交渉を進める日本への期待は大きく、
早ければ来月にも最終合意が可能とみられています。
・中国が大きなライバル
中国の存在感の高まめています。
1次入札でイラク南部ルメイラ油田の落札を決めたのは、
英BPと中国石油天然ガス集団の企業連合です。
その他にも中国勢と欧米メジャーの企業連合が目立ち、
経済産業省幹部は、
「中国勢の存在感は際だっていた」
と話しています。
中国の場合、ドルを中心とする豊富な外貨による資金力を誇るだけでなく、
油田開発に必要な労働力を安価な人件費で輸出できる強みを持っています。
しかし、石油を全面輸入に頼らざるを得ない日本にとって、
自主開発の
「日の丸油田」
の存在は時代を超えて欠かせません。
中国などの新興国で原油消費量が増大するなか、確実に原油を確保できるため、
エネルギー安全保障上の観点から
自主開発油田は、
重要視されています。
ただ、日本最大の自主開発油田だった
カフジ油田(サウジアラビア、クウェート)の権益を失うなど、
原油輸入量に占める
自主開発油田の割合は10%程度に低迷しています。
経産省では、
日本企業が権益を持つ油田から生産される原油比率を
07年の約11%から
30年に40%に引き上げる青写真を描いていて、
イラクでの油田は、大きな存在なのです。
期待が高まる
「日の丸原油」復活には、
政府の強力な後押しによる投資環境整備など
日本独自のサポートがカギになりそうです。
燃油サーチャージが「ゼロ」で格安ツアーが好調
09年7月1日から、燃油サーチャージが「ゼロ」になり、
その影響で海外旅行の売れ行きが好調です。
格安ツアーが相次いで登場してますが、
燃油価格は3月後半から上昇を続けていて、
10月以降サーチャージが復活する可能性もありそうです。
日本航空と全日本空輸は5月、7月1日から9月末日までの発券分で、
国際線運賃に加算される燃油サーチャージをゼロにする、
と発表しました。
両社は直近3か月の燃油平均価格が
1バレル=60ドルを下回った場合、
サーチャージを廃止するとしていましたが、
2〜4月の平均価格は55ドルでした。
サーチャージは05年に始まり、
08年夏の日本航空、羽田発北米行きの場合、
往復で5万6000円もかかっていました。
サーチャージ廃止や円高の影響を受けて、
ツアー会社は
「格安」商品を続々と売り出しました。
「前年比約26%値下げ」
と謳っている日本旅行の場合は、
出発日が7月だと「台北3日間」が1万7900円から、
「ハワイ5日間」が5万5900円からです。
同社担当者によると09年は不景気ということもあり
「安近短、安くて近くて短期間が人気」
と話しています。
新型インフルの影響で5月の販売は落ち込みましたが、
マスコミ報道も落ち着き、
金子観光担当相が
「旅行安全宣言」をした6月から急に回復しています。
また、08年は12万円ほどだった
「ハワイ5日間」を
7万9800円(7月22日〜28日発)で販売している
エイチ・アイ・エスでも、
「お得感が出ているというのもあるが、
5月のインフルの影響から回復してきているのが大きい」
と話しています。
・9月連休の予約が取りにくい
09年の特徴は9月に
「シルバーウィーク」と呼ばれる大型連休があることです。
近畿日本ツーリストでは、
予約が集中していて、
日本旅行も、ゴールデンウィーク前にほぼ埋まってしまったといい、「新規の予約が取りにくいほどです」
といいます。
サーチャージ廃止も追い風となって、
6月21日までの9月の
予約状況は08年同時期比52%増になっています。
しかし、気になるのは、
日航と全日空がサーチャージをゼロにするのは9月末日までです。
その後は燃油(シンガポールケロシン)の値段次第です。
ある先物取引業者によると、
燃油は景気の動向を強く受け、2月〜3月前半は落ち込んだものの、これから景気がよくなるという「期待感」で3月後半から再び上昇。
6月中旬には80ドルまで上がっています。
「本当に景気がよくなるかどうか。
期待感は高くても実態がついてきていないので、
ジェット燃料の需要も多分それほど高まらない
(=価格が上がらない)と思いますよ」
と話しています。
5〜7月の平均価格が60ドルを超えた場合、
10月以降サーチャージが復活することは十分考えられます。
先のことはまだ判断ができませんが、
海外旅行を利用される方は、
9月までがリーズナブルなようです。
中国市場にレナウンが本格進出
レナウンは、
2011年をめどに中核のアパレルブランド
「シンプルライフ」を中国市場に投入することを明かしました。
同ブランドの衣料品を生産・販売できる権利を現地企業に与え、
百貨店などで販売します。
中国ではすでに男性向けの2ブランドを扱っていますが、
新たに投入するシンプルライフは、
男性向けと女性向けをそろえる大型ブランドです。
成長が期待されている中国市場に、
主力ブランドを投入するとともに、
取り扱い店舗数も増やし、
業績向上につなげたい考えです。
レナウンが新たに投入する
シンプルライフは、
ジーンズやシャツなどの高級カジュアル衣料品で構成し、
40〜50代が顧客層の中心になっています。
同社では急速な経済成長が続く中国では
「普段着にも高級感を求める富裕層が増加する」
と判断し、国内で取り扱う46ブランドの中で、
売上高が最大規模の同ブランドを、
中国でも売り出すことにしました。
生産と販売のライセンスを供与する現地企業と、
出店計画や店舗イメージなどを共同で企画するなどのブランド戦略を展開します。
レナウンは09年2月期連結決算で3年連続の最終赤字となり、
厳しい経営が続いています。
これまでも自社ビルの売却や、
不採算ブランドの廃止などのリストラを通じ、
経営体質の改善を図ってきました。
5月には経営陣を刷新し、
40代の北畑稔氏が新社長に就任。
新たな成長戦略を策定するなか、
同社が着目したのが中国などの新市場でした。
国内衣料品市場は頭打ち傾向が一段と強まっているため、
「人口増や経済発展を背景に、
消費意欲が旺盛な中国での収益拡大が、
経営を軌道に乗せる上で必要不可欠と判断した」
と説明しています。
このためシンプルライフに加えて、
中国で展開する既存ブランド
「ダーバン」、
「インターメッツォ」
の拡販にも力を入れます。
具体策として両ブランドの取り扱い店数を、
現在の59店から
11年度末までに約150店舗に増強。
また、新ブランドの投入と既存ブランドの販売拡大により、
中国を中心とした海外売上高を
09年2月期の約140億円から、
15年2月期には250億円まで拡大します。
中国などの新興市場をめぐっては、
他のアパレル大手も進出を加速しています。
三陽商会は5月に、
20代女性向けのブランド
「スマッキーグラム」の販売を始めています。
これまで三陽商会が中国で販売してきた2ブランドは30代以降が主要顧客層。
しかし、「幅広い年齢層の需要を吸い上げる」
という狙いから、
ブランドを拡充しました。
出店も積極的に進め、
現在の10店舗から
今年度中に20店舗、
11年には70店舗まで拡大します。
オンワードホールディングスも
08年秋に20代女性向けブランドを発売しています。
中国で扱う既存ブランドに比べ、
価格が約3割安いため、
需要の裾野を広げる効果が期待できるといいます。
アパレル業界でも、
成長目覚しい中国市場への積極的に進出する企業が増えているようです。
日系のバイオ事業にフィリピン大統領が支援を約束
パシフィック・バイオフィールズ・フィリピン
の林田守昭社長が、
外遊で日本を訪れたアロヨ大統領と会談し、
フィリピン事業を全面的にサポートするとの確約を取り付けたことを明らかにしました。
同社は北部ルソンで、
ココナツを用いた
バイオディーゼル燃料(軽油)事業を推し進めています。
また、林田社長は、
「英ロンドン証券取引所(LES)
新興企業向け市場(AIM)で年内に
新規株式公開(IPO)を実施し50億円を調達。
事業規模を本格的に拡大していく」
と話しています。
同社は2007年から、
バイオディーゼル燃料の原料となるココナツの植林事業を北部ルソンのイロコスノルテ州などで手がけていて、
資金調達後に植林規模を急拡大させる方針を打ち出しています。
敷地規模は現在の1,000ヘクタールから、
将来的には東京都の2倍に相当する40万ヘクタールにまで拡大する計画です。
林田社長は、
「40万ヘクタールは広大な敷地だが、
バイオディーゼル需要を考えると、
規模は大きいとはいえない」
と自信もみせています。
日本では、バイオ燃料の使用を促進する法整備が進んでいるため、
今後、急激な需要拡大が見込まれているためです。
特に、東京都など大都市圏の公共交通機関向け需要が期待されています。
10年後半にも一部で収穫を開始し、
まずはバイオ燃料の1つである
ココメチル・エステル(CME)を製造する
ケムレス・テクノロジーズに対しての供給を開始します。
同社は、フィリピンの環境天然資源省とココナツ庁(PCA)、
バイオエナジー・ノーザン・ルソン(BENLINC)と協力して、
ココナツを原料とするバイオディーゼル燃料を製造することでも合意しています。
収穫したココナツを用いて、CMEを製造します。
CMEプラント(敷地30ヘクタール)は、
バイオエナジーが、イロコスノルテ州パスキンに建設します。
ココナツ油と触媒を反応させるエステル交換と呼ばれるプロセスと精製プロセスから構成する設備を備えています。
来年初めに着工し、
15年にもバイオディーゼル燃料の製造を開始する見通しです。
年産能力は30万トンで、投資額は約250億円です。
稼働後には、生産量の7割を日本に輸出し、
残り3割をフィリピン国内で販売します。
林田社長は、
「将来的には日本やフィリピンだけでなく、
英国やドイツなど欧州向け輸出事業も手がけていく」
と期待を語りました。
フィリピンでは、
ケムレス・テクノロジーズをはじめ
バイオディーゼル燃料事業に参入する企業が増えています。
07年5月に成立した
バイオ燃料法(共和国法第9367号)で、
ディーゼル燃料のバイオ燃料混合率2%が義務付けられていることもあって、
今後、さらにバイオ燃料の販売をめぐって、
各社の競争が激しくなりそうです。
昭和シェル石油がサウジアラビアで太陽光発電事業を始めると発表
昭和シェル石油が、
サウジアラビアで太陽光発電事業を始めると発表しました。
2010年にも同国の国営石油会社、サウジアラムコと共同で小規模な太陽光発電所を建設し、
家庭や公共施設に電力を販売します。
サウジアラムコは、
昭和シェルの約15%の株式を保有する第2位の株主です。
両社は、サウジアラビア国内の数カ所の地方集落に、
昭和シェルが宮崎県の工場で生産する太陽電池を使った1000〜2000キロワット程度の発電所を建設し、
各集落内の家庭や学校、病院などに電力を供給します。
配電設備の運用などは東京電力が協力します。
発電規模は計1万キロワット程度で、
事業費は数十億円の見込みです。
今後は、発電所を増やしていく計画で、
サウジアラビアでの太陽光発電事業が軌道に乗れば、
同国内での太陽電池の新工場建設や合弁会社設立を検討します。
昭和シェルは、
シリコンを使わない次世代型のCIS太陽電池の生産を行っています。
市場拡大が見込まれる太陽光発電分野を
「安定的な成長を担保する事業分野」とみていて、
10年度からの5年間で1000億〜1600億円を投資し、
14年度までに、
太陽電池の生産量を世界シェアの10%の100万キロワットにする計画を打ち出しています。
生産能力増強に向け、日立製作所の子会社で薄型テレビの部品を製造している
「日立プラズマディスプレイ」
の買収を検討中で、
14年度の経常利益(石油在庫評価額を除く)を、
太陽電池事業と石油事業で各500億円の計1000億円にする目標も掲げています。
太陽光発電事業は、
新エネルギー導入に意欲的な
中東産油国との関係を強化する武器にもなります。
新日本石油は、
三洋電機と薄膜型太陽電池の合弁会社を設立、
中東産油国向けに販売する方針です。
コスモ石油は、
アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で、
集光太陽熱発電の商用化に向けた実証実験に乗り出しています。
小規模分散型の太陽光発電所は、
火力や原子力のような大規模投資を必要としないため、
送電網の整備が遅れている地域での需要が見込まれいます。
昭和シェルは、
アフリカや東南アジアなど新興国での事業展開も視野に入れていて、
サウジアラムコの資金力と販売網を活用した太陽電池の拡販を狙う考えです。
サウジアラビアは原油大国で、
昭和シェル石油はガソリンのサービスステーションを日本全国に展開し、
石油製品を取扱う会社です。
太陽光発電は環境にやさしく、
将来のエネルギー需要に対応したすばらしい事業ですが、
脱石油に向けて新エネルギーの開発が本格化してきているようです。
オバマ大統領が景気対策「スマートグリッド」が話題になる
アメリカの
オバマ大統領が景気対策の柱のひとつとして打ち出した
次世代送電網
「スマートグリッド」が脚光を浴びています。
これは、天候次第という不安定な発電方法である太陽光や風力からの「質の悪い」電気を安定させるほか、
電力需要をコントロールし省エネにつなげるという究極の送配電システムです。
ただ日本ではすでに世界最高レベルの
「スマート化」が進んでいるほか、
需要コントロールには個人のプライバシーに抵触するなど問題も多いようです。
短期的には新興国などへの技術輸出がビジネスとして有望視されています。
麻生太郎首相は2020年の温室効果ガス削減の中期目標について2005年比で15%減の削減を目指すと先日表明しました。
2020年に太陽光発電を現行の20倍にすることを目指すという。
しかし、このまま新エネルギーによる分散型電源が増加すれば、
現状の送配電システムでは、いずれ問題が生じる可能性がある。
日本の太陽光発電は2008年3月末で約192万キロワット規模。
世界最高レベルの送配電システムを持つ日本でも太陽光発電で1000万キロワットまでは対応できるが、
それ以上導入が進むと不安定化のおそれがあります。
さらに電力の不安定化が進むと欧州でみられたように大規模停電の可能性も出てくると想定されています。
「スマードグリッド」と呼ばれる次世代送電網は、
こうした分散型電源時代における不安定な電気を情報通信機器を組み込み(スマート化)、
安定化させる次世代の送電網(グリッド)なのです。
アメリカのオバマ大統領が景気刺激策の柱のひとつとして、
再生可能エネルギー向けの新たな電力系統建設などを含む
「スマート・グリッド」プロジェクトのために
45億ドル(約4500億円)を充てる計画を示したことなどから、
一気にマーケットの注目を集めたのでした。
ただし、UBS証券シニアアナリストの伊藤敏憲氏は、
「オバマ大統領の計画の90%は日本で達成されている」
といわれるほど、
日本の送電・配電システムはすでにスマート化(高度化)しています。
1軒あたりの年間停電時間(2007年)は東京電力の4分に対し
アメリカは97分です。
アメリカでは送電線も古く停電も多いために、この際一気にシステムを変えてしまおうとしていると言われています。
一方、日本では送電ネットワークの監視や停電範囲を最小化する自動制御システムはすでに導入されています。
このため現時点でのビジネスチャンスというのは日本国内ではそう大きくないとみられているが、
世界最高レベルの日本の省エネ技術を海外に輸出できるという期待があります。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は今年4月にアメリカのニューメキシコ州政府経済開発総局との共同主催で
「スマートグリッド」に関する日米共同ワークショップを開催しました。
日本からは三菱電機や日立製作所、パナソニックなど20社近い企業が参加しました。
同米州内でスマートグリッドが導入されるかは現在検討中ですが、
参加企業の公募には多くの日本企業が応募するとみられています。
欧米の電力網は日本とシステムが違うため、
日本の技術をそのまま「輸出」するのは難しい。
また電力システムは安全保障にもかかわってくる問題であり、
海外企業をそう簡単に入れるわけにはいかないという事情もあります。
それでも企業では、
中長期ではスマートグリッドを有望な一分野とみていて、
日立では制御系機器などの電力システムと通信機器の2つの技術を持つメリットを活かしていく方針で、
2015年度のスマートグリッド関連事業の
売り上げは800億円
(うち海外は160億円)を計画しています。
スマートグリッドの究極の姿は
需要コントロール
「DSM(ディマンドサイド・マネジメント)」です。
エアコンで電力需要がピークになる夏の暑い日に、
電力会社などからのコントロールで、
必要のない機器の電源を切ったり、
エアコンの温度を下げたりするということです。
また、普及を始めている
電気自動車のバッテリーを蓄電池として使うアイデアもあります。
一般家庭の太陽光パネルや風力発電機で発生させた電気を電気自動車のバッテリーに貯め、
太陽の照らない夜などに使ったり、電気自動車を持たない家に融通する構想が持ち上がっています。
ただし、ある電力会社が試しにDSMを女子社員の家に実施したところ、
いつ風呂に入って寝たかまでわかってしまうと不評だったといいます。
電力需要のピーク時に供給電力を抑えるといっても、
どの機器への電力を抑えるかという同意を予め得ておく必要があります。
電力会社側にしても、
「管轄の世帯全部をコントロールするのは技術的にも大変だ」
といいます。
新技術の普及には、
いろいろと解決すべき問題が多いようです。
トヨタがフィリピンで初のハイブリッド車「プリウス」を発売
トヨタ・モーター・フィリピンはこのほど、
フィリピンで初のハイブリッド車
「プリウス」を発表しました。
アジア市場では台湾やシンガポールなどに続く導入で、
マレーシアとほぼ同時発売となり、
ハイブリッド車市場の開拓を目指します。
フィリピンで、
日本で5月に発売した3代目モデルを投入します。
排気量は1800ccで、電動モーターとの併用により1リットル当たり38キロメートルと世界最高水準の燃費を実現しています。
販売価格は225万ペソ。
完成車を日本から輸入して販売します。
トヨタ・モーター・フィリピンの
伊藤博士社長は、
「ハイブリッド車に対する減税政策が進められ、
日本をはじめ世界的に需要が増す中で、
ようやくフィリピンへの供給を確保できた」
と話していて、
年内に100台程度の受注には対応できるとしています。
目標販売台数は「月間10台程度」と控えめです。
背景として「輸入コストの増加で日本や米国に比べても価格が高くなっており、
ユーザーが限定される面がある」
と指摘しています。
その上で、ハイブリッド車に対する認識をしてもらいつつ、
長期的に市場を開拓していく方針です。
ただ、懸念材料は高い税率です。
日比経済連携協定(EPA)の発効で10%引き下げられたとはいえ輸入関税は20%と依然高く、
物品税の負担も大きくなっています。
さらに、ハイブリッド車や圧縮天然ガス(CNG)仕様車に対する税制優遇法案も
「政府の財政状況が厳しいこともあり、
進展がみられないのが現状」といいます。
同社の昨年の新車販売台数は前年比1.8%増の4万5,915台。
今年1〜5月は前年同期比6.2%減の1万7,080台で、
2月から前年割れの状態が続いています。
伊藤社長は今年の市場見通しについて、
「2007年と08年の中間程度」と予測。
「依然として経済が不透明な面はあるが、
他国に比べて金融危機の影響が少なく、
前年水準を維持したい」
と語りました。
フィリピンでも、
ハイブリッドカーが増えることになれば、
エコへの関心が高まりそうです。
