モスクワ国際自動車展示会
(モスクワ・モーターショー)が今週開幕します。
ロシアは資源高などを背景に国民所得が急増していて、
今年中に欧州最大の乗用車市場になるとの見方も出ています。
モーターショーでは、BMW、アウディ、
レクサス、ルノーなどが新モデルを発表します。
従来は低価格車の人気が高かったが、所得の増加に伴い、以前よりも高級車志向が強まっています。
アーンスト&ヤング(モスクワ)のイワン・ボルチェフ氏は、
「2─3年前は1万ドル前後の車種が人気だったが、今は1万9000ドル以上の車が売れている。
可処分所得が増加しているためだ。
もちろん、好調な原油輸出などを受けて国内経済が拡大していることが影響している」
と話しています。
欧州ビジネス協会によると、1─7月の海外ブランド車の販売は前年同期比46%増の125万6869台。
一部の海外メーカーは今年、最大50%の販売増を目指しています。
昨年ロシアで17万5000台の乗用車を販売した米フォード・モーターは、今年20万台の販売を目指しています。
米ゼネラル・モーターズ(GM)は、
今年の販売予測を30万台から40万台に上方修正しました。
マツダは、クロスオーバーSUVコンセプトカー「風舞」、
ルノーはハッチバック車「シンボル」を出品します。
○ロシアはドイツを抜き欧州最大の市場へ
アナリストは、金融機関の発達が自動車販売を支えていると指摘しています。
ロシアでは過去10年近く、年10%前後のペースで所得が伸びていて、
銀行から資金を借りる市民も増えています。
プライスウォーターハウスクーパーズのスタンレー・ルート氏は、
先月、ロシアが今年ドイツを抜いて欧州最大の乗用車市場になるとのリポートをまとめました。
このリポートでは、今年上半期の輸入車販売は54%増の
78万5000台。
海外メーカーがロシア国内で生産した乗用車の販売は41%増の29万台でした。
BMWは、モーターショーで防弾性能に優れたSUV
「X5セキュリティ」の新モデルを発表します。
ロシアでは依然、身の安全に不安を感じる富裕層が多いとされています。
BMWは「防弾ガラスや厚い鋼板を使用しており、危険な状況下でも最高のセキュリティを実現できる」と説明しています。
フォルクスワーゲン(VW)のコンパクトSUV
「ティグアン」など、今回出品される一部のモデルは、すでロシア国内の工場で生産が始まっています。
ただし、海外メーカーは、
市場の急拡大が続かない可能性も見込んでいます。
韓国の現代自動車のロシア担当幹部は、
グルジア紛争が消費者心理に影を落としていて、
販売に悪影響が出る可能性があるとの見方を示しました。
海外投資家の間では、資源高に沸くロシア経済も世界経済の低迷と無関係ではいられないとの見方も出ていて、
一部の海外メーカーは今後の投資に慎重な姿勢を示しています。
日産自動車のカルロス・タバレス副社長は、ロシアの自動車販売はいずれ伸び悩みが予想されるとして、
設備投資を慎重に進めていく方針を示しました。
同社は、ロシア工場(年産能力5万台)で
セダン「ティアナ」SUV「エクストレイル」の組み立てを開始する予定です。
ロシアの経済発展がどの時期まで続くのか慎重に投資する必要がありそうです。
ロシアでモスクワ・モーターショーが今週開催
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